謎とき探検隊~feel℃ walk~「遊び」と「学び」

家庭

雨が降っていて、いつもなら家でどうやって過ごすか考えます。しかし、この休校期間中にほぼ毎日娘と散歩に出ている。その流れで「今日は雨だね。いつもと違う何かが見つかるかもね。」と話し、散歩に出かけることになりました。

「feel℃ walk」って?

「おっちゃん」こと、市川力さんが教えてくれた言葉です。(詳しくは、こちらで記事にされていますので、ご覧ください。)

僕はfeel℃ walkを『当てもなく散歩すること』だと思っています。

そんなことは、当たり前なように感じますが、仕事をしていると「ここまで学習を進めなければならない。」「逆向きで学習を設計しなければならない。」という思考で頭が凝り固まりがちで、なかなか当てもなく時間を過ごす余裕がありませんでした。

でも、力さんと出会い、考え方が変わるようになりました。

一緒にいろいろな出来事をオモシロがる「ジェネレーターマインド」をもって、時間を過ごすことで、学びは広がり、深まっていくのではないか、という気持ちになりました。

これらのことを一番体感できるのが「feel℃ walk」だと思っています。これは僕だけではなく、時代・社会が求めている気すらします。(「ブラタモリ」というタモリさんがブラブラ散歩するという番組が有名になったことが、1つの証拠ではないでしょうか。)

謎とき探検隊

傘を持つだけでなく、雨合羽に長靴と完全装備で散歩に出かけました。この日は、6歳になった長女と2人で散歩です。(いつもは3歳の娘も一緒ですが。)

とりあえず出発。先日、少し行ったところに「ニワトリ🐓小屋」を見つけていたので、またそこに向かうことにしました。

少し行くと「なんか音がする。」と溝に流れる水を見つけました。そして、「この水はどこまで続いているのだろう?」と溝に沿って歩くことにしました。ずっとたどっていくとひとまずのゴールを見つけました。家の近くから流れる水は小さな川(用水路)に流れついたのです。

少し行くと「あれ?」と考える様子。そして、「あ!分かった!坂道が関係あるんだよ!さっきもそうだったでしょ!?」と少し興奮気味に自分の考えを教えてくれました。自分で予測して、先ほどの気づきと結びつけています。

さらに、歩みを進めます。

溝が右と左にある登坂です。ここで僕は「あれ?右と左の音が違うね。何でだろう?」と問いかけました。この時、僕は正解は知りません。ただ思ったことを口に出しただけです。両方を見に行って流れる水の量に違いがあることに気付きました。

坂道を登っていくと、溝が一つになるポイントを見つけました。

見てみると、中で左には進めなくなってしまっています。「だから、右と左で流れる水の量が違ったんだ!」と自分の謎がとけて大喜び。

謎とき探検隊みたいだね!

娘にとって、ワクワクと楽しい時間だったようです。

「遊び」と「学び」の境界線

他にも謎やアイデアが出てきました。

  • なぜ水に模様がついているんだろう?

  • 花びらを流したら、きれいで、みんなが気持ち良く過ごせるんじゃない?
  • ニワトリがこれまで鳴かなかったのに、今回はなぜ鳴いたの?
  • この壁だけなんでこんな模様なの?

思考がどんどん広がっている様子で、謎をつくることは求めていないけど、湧き出てくるように考えていました。僕がしていたことはただ一つ。「へぇ~!そうなんだ!」「え?なんでかな?」と、一緒にオモシロがり、一緒に予想しただけ。

ただ、左右の溝で音が違うことは僕から発信しています。これによって、娘の中で別の視点も生まれて、考えが広がったのかなぁ、と今は思っています。(そして、これは教師の専門性につながるとも思っています。)

娘は勉強しているなんて少しも思っていなくて、ただ散歩を楽しんでいるだけ。でも、坂の勾配と流れる水の速さの関係、力と音の関係などを学んでいるとも言えるのではないでしょうか。

無目的に歩くことで、いろいろなことに出「遇」う。また、「偶」然を楽しむ。「遊び」の中で育まれるものって、とてもたくさんあると実感できた一日でした。

こういう時間って厳格に定められた時間の中では育まれにくくい。だからこそ、今の時代、意図してこういった時間を設定していく必要もあるのではないでしょうか。

その後…

娘は散歩がより大好きになった様子で、変わらず毎日行っている。けど、雨の日に見つけたような刺激的な謎を見つけることができずに、少し残念そうな表情を見せています。でも、毎日行っているからこそ気付けることってたくさんあると思います。

あと、何事も楽しめるマインドを散歩を通して育みたいなぁとも思っています。と言いつつ、子どもがいろいろな発見や予想をしているのが「かわいいし、オモシロい!」から、自分が一番楽しんでいます。

今回の散歩がきっかけで、彼女の「ニワトリプロジェクト」がスタートする、かもしれないし、しないかもしれない。

コメント